第24話 | BACK / 一覧 / NEXT |
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● ストーリー |
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遊から聞かされた衝撃の告白。光希はその言葉の重さに何も言う事が出来なかった。
ある夜、光希は普段と変わらないつもりでテレビを見ていたのだが、どうしてもそのことが頭から離れず、つい視線を千弥子に向けていた。そんな状況を察した遊に諭されてしまった。次の日、光希は悟史に詳しい話を聞く。話を聞きながら、遊の事をいろいろ思い出していた。
教室へつくと、銀太の話でもちきりになっていた。それは、夏季大会決勝まで、残っていたことだった。そんな話をしていたところへ、三輪が姿を現わす。三輪は茗子にいろいろ話しかけるが、茗子は一言言い放つと、席を立ち、図書館へ向かっていた。そして、未だ忘れられない名村とのことを思い出していた・・・。
その日の放課後、光希は遊に銀太の応援に誘うが、断られてしまう。理由を聞くと、大事な用事だと話す。その目はとてもさみしそうで、光希は遊をほっとけなくなっていた。どうしようか迷っていた光希は、茗子に銀太の応援の事を聞かれても上の空であった。しかし、銀太に会うと、試合の応援を断って遊を追いかける決心をした。
(きりたんさん)
ほわいとさんによる<<第24話ステータスレポート>>
● 感想 |
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■ママレ補完計画2より
優ちゃんさん 2002/10/26 (土) 13:01
第24話の感想です。
光希は、遊のとてもさびしそうな目を見て銀太の試合の応援を断り帰りに遊の後をつけて行った光希。
やはり光希が遊の事を好きなだけあって気になったのですね。
そんな光希優しいのですが、銀太が可愛そうですね。
CHOさん 2004/04/01 (木) 12:06
銀太チョットかわいそうですね〜まあもう光希が遊を選んだってことでしょうかね〜?
ゆき☆☆さん 2005/03/03 (木) 20:06
いつもと違うゆうの切ない表情をみきはちゃんと分かってますね!銀太は可愛そうだけどやっぱゆうと一緒のいたいのわかる!!!
りんりんさん 2005/06/02 (木) 00:13
みきが銀太に泣きながらいう言葉はもう鳥肌がたちました。
わたしママレが死ぬほどすきなんだなとあらためておもいました。
■ママレ補完計画より
ほわいとさん
大杉駅さん
さくらひ
ママレードガールズにおける瀬川さん評(尾張小牧同人ネットワーク内) |
24 遊は、ああ見えてもナイーブで傷ついているんじゃないかと話す三輪。私もそう思う、だって遊はいつも肝心な時とっても優しくて思いやりのある人だから、と光希ちゃん。二人の会話の間から、次第に準主人公たる松浦遊の素顔が浮かび上がってくる。多分、今まで我々が見て来た松浦遊は本当の彼ではないのだ。内心ではいつも繊細で状況に揺れる不安定な少年の心がむずかっている。心の底に深い傷を負いながら、それを誰にも話さずにこんにちまで来た孤独な少年の姿がそこには想像される。誰にも言えないけど、彼にとって片時も忘れ得ぬ深刻で重要な悩み。それを一生懸命に背負いながら、交換結婚家族の中で偽りの親子関係を維持してきた今までのことを、そしてその中で光希に出会い初めて女の子として好きになった心の遍歴をゆるやかにトレースした時、もうそこには鉄面厚顔の陰険な男のイメージは無くなってしまうし、余裕ぶちかました素っ気ないフリも彼ならではの必死な愛情表現の裏返しであることを知るのだ。小学校六年生の時、この世で一番信頼していた人間に対し致命的な疑惑を持ってしまった彼は、ナイーブな心をたたき壊されて他人に心を開けない人格に退行してしまった。いつも自分がこれ以上傷つかないよう高い防壁を築いて、その内側からしか人と接しようとしなくなった。この辺りの非常に同情されるべき松浦君の少年時代に触れて、多分一般視聴者も彼への評価を大きく変えたことだろう。この準主人公の人間性の本質的部分を見据えるための長い旅路が今までの、光希の心揺れるラブストーリーであったという見方も間違いではない。今、ようやく遊という人間が、傷つきやすい普通の人である事実が見えてくる。そしてただの、光希という女の子が好きで好きでどうしようもない男の子だということも……。 その彼がついに実の父親と信ずる三輪由充に息子として会いに行くということを知り、光希は、ほっとけないと思った。捨てられた子犬のように寂しい顔をして一番の心の傷と戦おうとしている彼の側に連れ添って見守ってあげたい、という気持ちが押さえがたい衝動としてわき上がっていた。多分、彼はそんなことを自分から彼女に求めたりしないだろう。けれどこんな時こそ一緒に居てあげたいという気持ち、それは恋するものとしての当たり前すぎるほど当たり前なもの……。折しも「親友」銀太が、インターハイの試合に出るからどうしても見に来てほしいと、すがるように言う。「御免ね、御免ね。」と、涙ぐんでしまう光希の気持ちが痛い。もう遊のことを選んでしまっているから、一番好きなのは彼だから、たとえ銀太が「お前に来てほしい!」と懇願してもそれに応えることはできない。今、遊にとって一番必要なのは多分自分だから、愛する人の傍らにどうしても居てあげなければならない、という光希の決然たる意思が、それゆえに銀太へと思い残す心を泣かせているのだ。かつて好きになった人のために流す綺麗な涙だ、と私は思う。 銀太は、光希のことを本気で愛している。それは間違いないことだと思う。だが彼という人のことを考えると、その正義感は大好きな人を泣かせてしまうようなことは絶対許さないはずだ。この時光希を泣かせてしまったことに大きなショックを覚えているし、そこまで彼女を追い詰めてしまう原因が松浦がらみでしかあり得ないことを知っている。だから彼はそれ以上、自分の要求を押し通せない。大事な試合だから、どうしても光希の応援が必要だという必死な思いが、大好きな女の子を決して悲しませたりできないという男のポリシーと激しく火花を散らして、いやが上にも葛藤を奮い起こすのだが……結局のところ彼は引いてしまう。否、引かざるを得ないというところに、優しい男気、須王銀太の慈しむべき愛情の姿を私は見る。二つの、いや三つの苦悩があらわに見えたところで、結果として光希が選んだのは遊だったという事実は、是非を越えて愛という名の元に尊重されねばならぬのだろう。されど、あまりにも悲しすぎる。愛とは、かくも悲しい決断を迫るものだったのであろうか。ママレードの業の深さを呪いたい気持ちだ。 |
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