第49話 | BACK / 一覧 / NEXT |
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● ストーリー |
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(大杉駅さん)
ほわいとさんによる<<第49話ステータスレポート>>
● 感想 |
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■ママレ補完計画2より
ことねっツさん 2005/06/10 (金) 18:30
亮子先生の大人の女の気丈さ、強さがよくわかるストーリー。
なっちゃんにさよならという亮子先生の気持ちが伝わってくるいい話でした。w
■ママレ補完計画より
MR2さん
放課後、銀太にも茗子の事を報告し、盛り上がる4人
幸せいっぱいの茗子はそのあと図書館に向かう・・・三輪が茗子を見つけ声をかけようと想ったが思いとどまる。
二人の思い出の図書館に足を踏み入れ、幸せをかみしめる茗子。
部活に精を出す光希であったが気丈に振る舞う亮子先生を見て感心する。
しかし三輪も亮子先生も自分の気持ちに整理が付いていない。
帰宅した亮子の元になっちゃんから電話が来た。
・・・最後の最後まで自分の気持ちにウソをつき、そんな自分に涙する。
茗子は昼休みに図書館へ三輪を呼び出す。けじめを付けるために。
「幸せを祈っている、さよなら・・・」
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26話以降〜第二部のエピローグ的な48話と49話。
そして、忍耐の第三部へと続く(笑)
ほわいとさん
大杉駅さん
さくらひ
ママレードガールズにおける瀬川さん評(尾張小牧同人ネットワーク内) |
49 広島での一大メロドラマの結果、茗子は名村との婚約が成立。ゆっくり時間をかけて茗子の両親を説得し、高校を卒業したら広島へ嫁いで地元の大学を受けると語る少女の瞳は、未来への希望と確信に輝いている。懐かしい、先生との逢引場所、離れの図書館にたたずんで、いろいろあったけど今は全ていい思い出と感慨にひたるのは良いが、彼女の幸せの為に犠牲となった人達はどうなってしまうのだろうか。この点を考えると、必ずしも茗子と名村がくっついたことが良かったとはとても思えまい。むしろ引き裂かれた状態であった方が、みんなの平均的幸せを得る道ではなかったか。合理的にシナリオを詰めれば、バランス的配慮でそうなることの方が望ましい。されど、ここがママレードの見せ場だ。他の何者をも犠牲にしてまで、深く強く愛しあう二人が結び付くシチュエーションにこそ、ママレード・リリシズムの神髄がある。理屈を超えて感情の大きなうねりに身をゆだねる主人公達の体当たり的ドラマの中に、脚本至上主義から脱却したママレードならではの現実主義的リアリズム路線が培われているのだ。だから全ての結末に関しては、あらゆる予想を超えたシチュエーションが同列に扱われる可能性をもっている。いや、むしろこういうことだ。ママレードにはエンドマークは無い。現実の人間の恋する気持ちに、これでよしという結論など存在しないように、ハッピーエンドもバッドエンドもママレードには存在しない。すべては愛すべき者達のスクランブルな恋愛プロセスだ。「過程としての恋愛」を描き出すこと、ある一瞬の時代を切り抜きスクラップすることがママレードの目的に相違ない。だから何でも起こり得るし、何が起こっても、これで完結ということはあり得ないのだということ。 だが、「結婚」の二文字は、ひとまずの結論として認められるべきか。その言葉の重さには、元より誰しもが平伏すしかない。混沌を避ける為にどこかでクサビを打ち込むことは必要なのだ。茗子と名村の「結婚」によって、涙を飲む人物は二人。三輪悟史と、桃井亮子。二人とも茗子と同じくらい本気で恋をした人達だ。 茗子の呼び出しに応え、最後の別れを言いに来た三輪。「私、三輪さんには感謝してます。言葉では言い尽くせないほど……」「感謝なんかいらない! どうして俺のものになってくれなかった!?」ボロボロと茗子の両の目から涙がつたう。茗子はずるい。そんなふうに泣いたら、三輪は笑って身を引くに決まっている。彼ははじめて本気で、茗子の目の前で力任せにこぶしを叩き付けた。しかし、それも最後だ。三輪の本音の激白は多くは聞かれなかったが、彼が何を思い何を考えたかは十分に理解出来たのだから、プレイボーイスタイルの似合う後ろ姿に免じて、この辺で手打ちとしようではないか。 しかしもう一人、亮子先生の場合は……あまりにもむご過ぎる。だって彼女は最後の最後まで本音をぶつけてはいない。どうして乱れないんだ。電話ごしの彼におもいっきり悲しみと恨みの言葉で泣き叫んでやれば良かったのに、どこまで物分かりのいい女を演じ続ければ気が済むのだろう。馬鹿な亮子。くるおしいほどにいとおしい亮子先生の純愛に、優しさに、そして大人としての強さに、胸の中を熱くしてしまった。8年の思いの決着は、あまりにも唐突で、はかない。そして最後まで彼女が彼の前で素直になりきれなかったのは、もともとそれが報われる筈のない恋だったからなのだと思いたい。亮子は、その人の前でも亮子自身でいられる男性を探すべきだ。名村に身を寄せて、一生彼のカラーに合わせて生きて行ってはならない。そうしかねない彼女を食い止める為の、こういう結論だったのだろう。納得いかなくても、納得するより仕方がないのだ。 |
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