第十七回 2001/9/22
小ネタ 其の一

 

 うぁ〜、いろいろとなんか、こう、アレで、とにかく、いいろ、あんだよ! というわけで、更新が遅れたなぁ。
 ネタがつきたわけでもなく、書きたいことがないわけでもないんだが、ちょっと考えの整理に費やしている時間がないので、ちゃらっと書ける、最近読んだ本の小ネタを幾つか、っていう形で許してください。
 また、ねねこを出したろうかとも思ったのだが、ネタとして寒かったんじゃないか? という絶不安もあるので、保留しま〜す。前回、寒かった痛かったと思った人は掲示板へどうぞ。

 まずは「トンデモ本の世界R」もはや初期のドキドキ感はないが、安定した読み心地と言ったところか。しかし、今のより、どう考えても最初の永野のり子のイラストのほうがよかったよなぁ〜。と、どうでもいいつぶやきはともかくとして、ちょっとひっかかることがあった。
 それは小林よしのり「戦争論」にツッコんだ山本弘の文章だ。最初に言っておくが、僕は小林よしのりがあまり好きではない。小林よしのり思想云々の部分には僕は興味ねぇんです! なぜ好きじゃないのかというと、つまらないギャグを自信満々に描いているところだ。うわぁ〜そんなに無理してギャグ入れんでも、もしかしてそれってユーモアって奴ですか・・・と思うといたたまれない気分になるのだ。それがつらい。  つまり、小林擁護のために書いてるんじゃねぇ! ということを言っておきたかったんです。 「戦争論」を読んでなくても、だいたいどんな本か知ってる人が多いと思うから詳しく紹介しないが、簡単に言うと二次大戦の日本軍を賛美した内容だと思えばいい。
 ここで、山本弘は小林よしのりのデーターのミスと歴史的事実の歪曲について指摘していく。その指摘に問題はない。
 しかし、日本人が端正な顔で、欧米人と中国人を極悪な面で書いてることを指摘して「いやー、絵ってこわいもんだね(笑)描いた人間の意識がさらけだされてしまうんだから」っていうツッコミを入れてるんだが、コレはどうよ? これじゃ、まるで小林よしのりが無意識にやってるみたいじゃねぇですか。絶対にわざとやってるんだから、そういう風にツッコむのはカッコ悪い、マジで!
 ここは「意図的にこんなことすんなんて、ちょっと悪意ありすぎだろ小林!」「こういう情報操作はどうよ?」みたいなツッコミを入れるべきでしょ、絶対に。
 そして、僕がもっともひっかかった部分を抜き出そう。 『ゲリラを激しく憎む小林氏は「国際法でゲリラは殺してよい。ゲリラは掟破りの卑怯な手段だからである」とも書く。(中略)  さて、ここで重大な疑問が生じる。
 仮に今、どこかの国が日本に攻めこんできたとしよう。(中略)  彼自身が武器を取って勇敢に侵略者に立ち向かわねば、筋が通 らない。  しかし、それはゲリラというのだ」
 ・・・・んぁ〜。もう、本当にどうしましょう?  ツッコミは相手のボケを活かすためにするもんだろうが! 自分で勝手にボケを作ってツッコんでどうするんだよ。一人ボケ一人ツッコミですよ、自作自演ですよ。だって、小林よしのりは自分のそんな仮定の話はしてないんでしょ? 選択の幅はあるわけだから、銃をもって立ち上がるかどうかなんてわかんねぇだろ?
 しかし、山本弘がこんな粗末なツッコミを入れるとは思えないので(実際、他の文章はいい)、おそらくツッコミを入れながらボケる、という高等手段を使った結果 なのではないだろうか? と、考えればツッコミを入れた僕の方が全然ダメということになる。修業になるぜ、山本弘。ありがとう!

 つづいて「青春と読書」での本宮ひろ志北方謙三の対談。最近、「猛き黄金の国 道三編」の連載を終了させた本宮ひろ志の衝撃的な発言があったので抜粋しよう。
「最初は坊主の宮本武蔵を描きたかったんですよ。(中略)宮本武蔵のようにあちこちの寺をめぐって宗論を戦わせていく、という。ところが一回目を描いたら、二回目、三回目が続かない。このままいったら、煮詰まるなとわかったんです。そのとき、頭の中に、たしか斎藤道三はもと坊さんだったなと浮かんで、調べてもらったら日蓮宗の学僧だったんですよ。で、そいつを道三にしちゃったわけ(笑)」
 さすが本宮! としか言いようのない行動だ。まったく先の展開が見えないまま一回目のネームを書き上げてしまうのって、なんかスゲェーぞ! 連載にOKを出した編集はもっとスゲェ! 煮詰まることに一回目のネームを上げる前に気付よ、と思わないでもないが、過去の作品を読んだらわかるように、あんまり先の展開なんか考えねぇんでしょうね。「旅の途中」なんか野球まんがだったのに、最後はアフリカでキリンにまたがってたもん。男らしいなぁ。

 富沢ひとし「プロペラ天国」はよく読むと理解できるのだが、軽くパラパラページをめくっていると面 白いほど何も理解できないだろうこと請け合いの作品。難解だ。 「エイリアン9」「ミルク・クローゼット」「プロペラ天国」の三作品で、富沢ひとしは一環して「女の子、改造、異世界」を描いてきた。「エイリアン9」が今の所、一番評価されてる理由は、わからない部分の多さをわかりやすく、しかも、かっこ良く見せた作品だったことにあるのではないだろうか? ここらへんの僕の意見は半端マニア6号を見てください。  そこのバランスが、今作ではわからない、という方向に傾きすぎている気がするのだ。
 説明しないことのカッコ良さは、ここらへんで止まらないと、誰もついていけないことになりそうだ。ようは、バランスの問題だと思うので、もうちょっと読者に優しくしてほしいなぁ。  ただ、本物の女子中学生に書かせたらしいイラストを持ってきたアイディアは本当によかった!
 こんなやり方があったか!
 と驚いた。アレはよかったなぁ。
 期待してるのでがんばってほしい。(商業誌でも同人誌でも一番最初にインタビューしたのはウチだし、という自慢もふくめて)

 最後は小説柴田よしき「宙都 第一之書 美しき民の伝説」
 かなり、肩がぷるぷる震えました。半端マニア読者にはおなじみの概念である本気と奇跡がてんこ盛りの作品です。
 これは、必読。いつか長い文章書きます。

 んじゃ、こんなところで。毎回、こういうのだったら即効書けるな、しかし。まぁ、こんなことばかりやってもしょうがねぇので、次回はちゃんとしたのを書きます。ごめん。


プロペラ天国 /富沢ひとし



もどる